ゴミ屋敷予防!?高齢者ごみ出し支援制度とは?適用条件と内容について
ゴミ屋敷になってしまうと、最悪の場合孤独死になってしまう恐れもある高齢者。
若い時と比べて自由が効かなくなってきてる身体だからこそ、危険が沢山潜んでいます。
実は、そのような方々を支援する制度が制定されています。
それこそが「高齢者ごみ出し支援制度」です。
本ページでは、高齢者がゴミ屋敷にしないための「高齢者ごみ出し支援制度」について解説しています。
また、汚い部屋で住む場合のリスクなんかも合わせてご紹介しているので、最後までご覧になってくださいね。
・高齢者ごみ出し支援制度は、高齢者のゴミ出しを助ける制度。
・ゴミ屋敷に高齢者が住み続けることはデメリットしかない。
ゴミ屋敷予防ができる「高齢者ごみ出し支援制度」について
昨今では高齢化社会など言われており、
2020年時点では高齢化率は28.7％となっているほか、
2036年には、高齢化率が33.3％（国民の3人に１人が65歳以上）、
2065年には、高齢化率が38.4％（国民の約2.6人に1人が65歳以上）になると言われています。
さらに、
高齢者の単身率についても、
2040年には、男性が20.8％、女性が24.5％に到達すると推測されています。
この状況を見ても、
一人世帯の高齢者は年々増加しており、ゴミ屋敷になる確率も少しずつ上がってきています。
このような状況で、
政府は高齢者のゴミ屋敷化を防ぐ目的で、
「高齢者ごみ出し支援制度」という制度を定めています。
今からこの制度について解説していきます。
高齢者ごみ出し支援制度ってどういう仕組み？
「高齢者ごみ出し支援制度」は、
障害やその他の理由で自らゴミ出しが行えない高齢者に向けて、
自治体などが代わりにゴミ出しを行ってくれるというサービスになります。
実際にこのサービスを行うのは、以下となります。
- 1,地方公共団体の廃棄物部局
- 2,地方公共団体の高齢福祉部局によるサービス
- 3,地域コミュニティ（自治会・NPO団体）
ちなみに、
実際にこの制度を導入している地方公共団体は、
令和3年1月時点で、34.8％となっています。
高齢者ごみ出し支援制度の適用条件について
「高齢者ごみ出し支援制度」については、
全ての高齢者に対して、サービスが提供されるわけではないようです。
適用には以下のような項目がチェックされます。
- 1,年齢
- 2,世帯構成
- 3,要支援・要介護認定
- 4,障害認定
上記の項目をチェックした上で、
制度が適用されるべきか否かを判断されるようです。
とはいえ、自力でゴミ出しができないようになっている高齢者の場合には恐らく適用されるはずです。
高齢者ごみ出し支援制度のメリットについて
「高齢者ごみ出し支援制度」を利用することで、
どのようなメリットが得られるのでしょうか？
当然、デメリットはありませんので今回は良い点だけをご紹介していきます。
1,ゴミ屋敷を防ぐことができる。
高齢者ごみ出し支援制度を利用すると、
実際に家まで職員が来てくれて、家庭ゴミを持っていってくれます。
したがって、ゴミ屋敷になることを防ぐことができます。
実際に高齢者がゴミ屋敷に住むのはデメリットしかありませんので、
こうしたサービスを利用することで、綺麗な家に住み続けることができるという大きな利点があります。
2,安否確認が行える
高齢者ごみ出し支援制度は、
ただゴミ出しを代わりに行ってくれるサービスなだけではありません。
職員が定期的に高齢者のお宅に訪問して、安否確認も一緒にしてくれます。
最近では高齢者の孤独死も増加してきており、
決して、人ごとではありません。
また一人暮らしで近隣住民との関係性も希薄になっている場合、
知らないうちに孤独死しているケースも多いです。
こう言ったことも防ぐことができるという意味でもとても大きなメリットがあるのです。
そもそも高齢者がゴミ屋敷化させてしまうのは何故？
高齢者がゴミ屋敷化させてしまうのにはいくつかのパターンがあります。
ここではその原因についてご紹介していきます。
1,体力・筋力の低下
高齢者になると、若い頃のように自由に体を動かすことができなくなります。
これは体力や筋力が低下してくることが原因です。
そんなことあるの？と思われるかもしれませんが、
ゴミ出しがいけないほどに筋力が低下してしまう高齢者もいらっしゃいます。
また、お家が広い場合には、
階段を上がったり降りることも辛い状況にある方もいます。
ゴミ屋敷になってしまう方の中にはこうした理由が隠されていることもあります。
2,認知症
高齢者の方の中には、「認知症」になってしまっている方もいらっしゃいます。
恐らく、この病気についてはご存知の方も多いとは思いますが、
本来できていたことができなくなってしまう病気です。
軽度なものだと、物忘れ程度ではありますが、
酷くなってくると、ご飯を食べたことも忘れてしまって何色も食べてしまったり、
夜に街を徘徊したりすることもあります。
当然ですが、
ゴミ出しのルールについても覚えられないために、
家の中にどんどん不用品が溜まっていくのです。
3,ケガ
高齢者になると、怪我をしやすくなります。
ちょっとした段差で転んだだけで骨折してしまうこともあります。
それだけ身体的にも若い頃とは比べられないほどに弱っていきます。
したがって、
怪我などによってゴミ出しができない状況になっている方もいらっしゃいます。
もちろん一時的な怪我である場合もあるでしょうし、この怪我が原因で後遺症などで自由に動けなくなってしまう方もいらっしゃいます。
4,セルフネグレクト
長年一緒に寄り添ってきた大切なパートナーが亡くなった衝動で、
セルフネグレクトになってしまう高齢者もいらっしゃいます。
実際には若い方でもなる方はいますね。
このセルフネグレクトとは、
自分の生活などの全てのことがどうでも良くなってしまって、
食事や排泄など全てを放棄してしまうことです。
ゴミ出しどころか、
全てを放棄した状態になっているので、最悪の場合死に至るケースもあります。
高齢者がゴミ屋敷にするリスクについて
高齢者がゴミ屋敷に住む際のリスクについてご紹介していきたいと思います。
「高齢者ごみ出し支援制度」を利用することがどれだけ大きなメリットがあるのか理解できると思いますので、
是非最後までご覧になってくださいね。
1,健康被害
ゴミ屋敷には、ゴキブリ、ハエ、ダニなどとても不衛生な害虫が生息しています。
このようなところで免疫力の低い高齢者が住んだら当然ですが、
健康被害を起こしてしまいますよね。
高齢者の場合、
喘息や皮膚炎を引き起こす危険性もありますし、
アレルギーショックなどを起こす可能性もあります。
また大きな病気につながる可能性もありますので、
ゴミ屋敷に住んでいるだけで大きなデメリットが発生してしまいます。
2,火災の危険性
ゴミ屋敷は火災のリスクが非常に高いです。
そのため、ちょっとしたことで発火する可能性があります。
もし、火災が発生してもすぐに逃げられるような状態でもないので、死に到る可能性が高いです。
実際にゴミ屋敷での火災事件は起きており、人ごとではありません。
また高齢者なため、すぐに逃げることも不可能なために、
火災がおきた場合には、死亡する可能性が非常に高くなります。
3,孤独死の危険性
ゴミ屋敷に住んでいると、近隣住民との繋がりは一切なくなります。
また、近隣トラブルが発生するために、外にも余計に出たがらなくなります。
そうなると、益々孤独死の可能性が高まります。
実際に、ひとり暮らしの高齢者でゴミ屋敷に住まれている場合、
孤独死していても、気づくことができずに、
悪臭が漂ってきて初めて周囲から判明されるケースが多いです。
孤独ししてしまうと、
後処理も含めて非常に大変ですし、近隣住民にも迷惑をかけるために、
孤独死だけは避けておきたいところです。
高齢者が既にゴミ屋敷化させている場合のオススメの対処方法
もし、既に高齢者がゴミ屋敷に住まれている場合、
「高齢者ごみ出し支援制度」を利用する前にゴミ屋敷を綺麗にする必要があります。
そんな時、いくつかの方法がありますが、ここでは最もオススメな方法として、
「清掃のプロにお願いする」という方法を挙げさせてもらいます。
何故、最もオススメなのかメリットからご紹介していきたいと思います。
1,家族がいなくても頼れる存在
高齢者でゴミ屋敷に住まれている場合、
ほとんどの場合で、親族がいないか疎遠となっていることが多いです。
このような場合、家族や周囲の人間に助けを求めることはできないです。
そこで、スムーズな作業で短期間で綺麗にしようと思うと、
清掃のプロにお願いするのが結果的に最もコストが低くなると思っています。
高齢者では自分では掃除などはできないし、
他の支援策を使うにしても、業者なしでは原状回復は難しいでしょう。
ということで、結果的に業者を使う方法しか最後に残らないと思ってます。
2,丁寧でスムーズな作業
清掃のプロなだけあって、
丁寧でスムーズな作業で、数日もあれば原状回復が可能となっています。
また、家主の指示通りに動いてくれますし、処分してはいけないものも把握しているので、
間違いも起こりづらいということが挙げられます。
また、高齢者であっても、
プロなら任せられるという方もいらっしゃいますので、
変に素人が介入して怒らせる心配もありません。
ゴミ屋敷予防になる高齢者ごみ出し支援制度についてまとめ
本ページでは、
ゴミ屋敷の予防として導入されている「高齢者ごみ出し支援制度」についてご紹介していきました。
最後にこの制度の内容をもう一度まとめておきます。
- ゴミ出しができない高齢者のために代わりにゴミ出しをしてくれるサービス。
- 適用にはある程度の条件がある。
- 住んでいる地域によっては導入されていないことも多々ある。
いかがだったでしょうか？
中々、まだ認知が広がっていないかもしれない「高齢者ごみ出し支援制度」については、
なんとなくですが内容はご理解いただけましたか？
今後も高齢者は増加していきますし、
高齢者の一人暮らしも増加していきます。
そこで課題になるのがゴミ屋敷化問題です。
今、あなたにとって関係ない話かもしれませんが、
もし将来的に隣に住む家がゴミ屋敷だったらどう思いますか？
非常に迷惑に感じるはずです。
このような事態を少しでも防ぐために「高齢者ごみ出し支援制度」があります。
また、高齢者の孤独死問題を防ぐためにも導入されていますので、
是非、今近くでゴミ出しで悩まれている高齢者がいらっしゃればこの制度のことを教えてあげてくださいね。
埼玉県をメインに特殊清掃を行なっているリンピアでは、
ゴミ屋敷や孤独死の現場の原状回復、また普通の清掃まで行なっています。
また、場合によってはリフォームなども自社で承っています。
遺品整理や不用品回収まで合わせて行う事ができますので、何かお悩みがあれば、気軽にご相談ください！
もちろん、ご相談や見積もりなどは無料で行なっています！
