ゴミ屋敷の福祉的支援にはどんな種類がある!?内容や必要性について

ゴミ屋敷は、過去も現在もそして未来も問題となりうるでしょう。
実際に社会問題化もされており、年々その数は増加しています。
これを受けて、自治体ではゴミ屋敷に関する条例などを制定して対応しているところもあります。
本ページでは、
ゴミ屋敷対策として、自治体が行っている福祉的支援についてご紹介しています。
内容や種類、そして必要性などについて解説しています。
あなた自身の問題ではなく、近隣住民も巻き込んだ問題となるゴミ屋敷。
是非、利用できる支援は受けて改善を目指していきましょう。
・ゴミ屋敷の福祉的支援は大きく3つある。
・家主の状況などによって利用する支援を選べる。
・福祉的支援は必要だが、それ以外の方法での改善も必要。


ゴミ屋敷の福祉的支援って何がある?
総務省行政評価局はによると、「ごみ屋敷」の住人の72.4%が健康問題や貧困を抱えているという調査結果を発表しました。
さらに、人口10万人以上の30市区にて181件の事例を選んで分析したところ、
131件で居住者や同居家族に福祉的な支援が必要であるという結果がわかったという。
これらを見ても分かる通り、
ゴミ屋敷の対策として、福祉的な支援が必要だということがわかります。
各自治体が独自に定めている場合やゴミ屋敷条例として制定している場合があります。
まずは、福祉的支援となる3つの種類を見ていきましょう。
- 介護支援
- 精神的支援
- 経済的支援
介護支援
身体的な問題などでゴミ屋敷になってしまったという高齢者に向けて、
介護サービスなどを通して、ゴミ屋敷化を防ぐという支援を実施しています。
介護を通して、物が増えていくのを防止したり、ゴミ捨てのサポートなどを行って、
ゴミの蓄積をしないように努めていきます。
精神的支援
ゴミ屋敷化には、うつ病や認知症などの原因もあり得ます。
認知症の場合には、買ったこと忘れてまた同じものを買ってしまったり、
ゴミ捨てができなかったりします。
うつ病などの場合にも掃除はしたいと思っているものの、
どうしても体が動かずにゴミ屋敷化してしまいます。
これらを防止するために、
介護サービスや地域の見回り、相談員とのコミュニケーションなどを通して、
ゴミ屋敷を防止していきます。
経済的支援
先ほどもご紹介した通り、ゴミ屋敷に住む人の中には貧困な方々が結構いらっしゃいます。
業者に依頼して原状回復したくてもお金の問題でできない。
このような方がいるため、経済的な支援をおこなっています。
ただし、
経済的な支援については、実施している自治体は少なく、
必ずしも受けられるような支援ではないということは念頭に置いておきましょう。
実際にゴミ屋敷の福祉的支援をおこなっている事例
東京都世田谷区では、ゴミ屋敷に関して福祉的支援をおこなっています。
平成28年3月に「世田谷区住居等の適正な管理による良好な生活環境の保全に関する条例」を制定して、
同年4月より施行されています。
世田谷区の福祉的支援について
東京都世田谷区では、
ゴミ屋敷の住人に対して、必要な助言や福祉的な支援を行いながら、不要な物品の撤去や整理整頓などを促しています。
また、住人が対応できない場合には、居住者に代わって、世田谷区が片付けや整理整頓などを行います。
経済的な支援は行っていないものの、
実際にゴミ屋敷の住人が清掃を行わない場合には、世田谷区が変わって片付けを行ってくれるというもの。
高齢者などで身体的・精神的な理由がある場合などにはとても有効的だと思います。
東京都世田谷区の「ごみ屋敷」に関するご相談先
・環境保全課
電話番号:03-6432-7137
ファクシミリ:03-6432-7981
・総合支所地域振興課計画・相談(世田谷は計画調整・相談)
・世田谷
電話番号:03-5432-2818
ファクシミリ:03-5432-3032
・北沢
電話番号:03-5478-8038
ファクシミリ:03-5478-8004
・玉川
電話番号:03-3702-1134
ファクシミリ:03-3702-0942
・砧
電話番号:03-3482-1324
ファクシミリ:03-3482-1655
・烏山
電話番号:03-3326-1207
ファクシミリ:03-3326-1050


ゴミ屋敷を放置すると発生する悪影響について
ここではゴミ屋敷を放置すると以下のような悪影響があります。
- 悪臭・害虫の発生
- 健康被害
- 火災リスク
- 近隣トラブル
悪臭・害虫の発生
ゴミ屋敷を放置することで、悪臭や害虫が発生します。
原因となるのは、主には食べかけの容器や生ごみなどです。
状態が悪い場合には、近隣住民までわかるレベルになってしまい、トラブルの原因ともなり得ます。
また、害獣や害虫が発生することによって、
感染症の原因となったり、近隣住民宅へ忍び寄ることで2次被害につながることもあります。
害虫や悪臭を消すためには、
市販品では根絶することは難しく、業者に依頼しないといけないケースも多く、
酷いケースでは、何度も害虫駆除を行わないといけないこともあります。
健康被害
ゴミ屋敷は、健康問題も起きやすいです。
ハウダストや害虫、害獣などがいるだけでなく、害虫たちのフンなどが大量にあることから、健康被害が起きます。
害虫・害獣といえば、ゴキブリ、小蝿、うじ虫、ネズミなど。
これらの生物は、菌を媒介してしまいますので、
最悪のケースでは、症状が重いような感染症になることもあります。
さらに、
物が多いことで転倒リスクなども増えてしまいますので、
転んだ時に打ちどころが悪かったりすると、最悪の場合には死に至ることだってあります。
火災リスク
実は、ゴミ屋敷は火災の危険性が非常に高いとされています。
実際に火災によって家が燃えてしまった事件も過去にはあります。
火災が起きる原因としては、
埃などがコンセントの隙間などに入り込んで燃えてしまったり、
タバコなどの不始末によって燃え上がってしまうことが考えられます。
ゴミ屋敷は、
燃える物が沢山あるため、一度発火するとすぐに火が大きくなってしまって、
近隣住宅にまで広がってしまいます。
さらに、
ゴミ屋敷の場合には、すぐに外に逃げ出せない場合も多々あり、火災の中で死に至ることもあり非常に危険なのです。
近隣トラブル
ゴミ屋敷は、昔から近隣トラブルになりやすい原因です。
あなた自身は気づいていないかもしれませんが、
実は、周囲の住民が迷惑をしていること可能性が非常に高いです。
隣人トラブルになった場合、
最悪のケースでは、民事訴訟などに発展する可能性もありますし、
その地域で住みづらくなってしまうことも考えられるため、ゴミ屋敷の場合にはなるべく早めの対処を行うことをオススメします。
福祉的支援以外のゴミ屋敷対策について
福祉的支援が必ずしも受けられるわけではありません。
そこで誰でも今日からできるゴミ屋敷対策についてご紹介していきます。
周囲の人間とのコミュケーション
ゴミ屋敷にはいくつかの原因がありますが、その中の一つとして「孤立」が挙げられます。
高齢者の一人暮らしで、地域の住民との接点がない場合には、
孤立が原因となってゴミ屋敷化する可能性があります。
この対策として、
地域の見回りを徹底したり、一人暮らしの高齢者へのコミュニケーションの機会を増やしたりなど、
なるべく孤立しないように努めることが大切です。
行政に相談する
ゴミ屋敷を見つけたら、まずは行政に相談してみましょう。
行政に相談することで、まずは住人に対して指導を行います。
口頭指導や実際に訪問などをしても効果がない場合には、「行政代執行」などを行います。
「行政代執行」は、
そう簡単にはできませんが、何度も訪問や指導などをしても効果が見られない場合に、
強制的にゴミを撤去・処分することができます。


福祉的支援を受けずにゴミ屋敷を片付ける方法
福祉的支援を受けずにゴミ屋敷を片付ける方法についてご紹介していきます。
- 知人・友人などに協力してもらう
- 清掃業者に依頼する
知人・友人などに協力してもらう
自力での掃除ができない場合でも、友人や知人、家族などに協力してもらって、
ゴミ屋敷を片付けるという方法もあります。
一人では難しくても、数人であれば作業効率が非常によくなります。
福祉的な支援を受けることができなくても、
費用もかからないですし、簡単に掃除を始めることができます。
ただし、
距離感が近くないような方にお願いしても協力してもらえない可能性が高いため、
お願いする相手はしっかりと選びましょう。
清掃業者に依頼する
費用が出せるという方は、清掃業者に依頼するという方法もあります。
少しならお金は出せるけど、高い費用が出せないという方は、
お願いできる範囲だけ依頼するのがおすすめです。
事前にできるだけ綺麗にしておくことで、
極限まで安くすることができます。
また、
業者に相談することによって、予算内でできる清掃を行ってくれることもあります。
全部自分で行うのは無理でも一部分だけでも業者に依頼するだけでもかなり負担が減りますよ。
ゴミ屋敷清掃でお困りなら
本ページでは、
ゴミ屋敷の福祉的支援についてご紹介していきました。
最後までご覧になっていただけましたか?
もし、今ゴミ屋敷で困っているとしたら、
まずはお住まいの地域でゴミ屋敷に関する条例や福祉的支援などがあるのか否かを調べてみましょう。
もしかしたら何かしらの支援が受けられるかもしれません。
しかしながら、
もし何も支援を受けられない場合には、自力での解決を考える必要があります。
経済的に困窮していないという方は、
業者依頼するのがおすすめですし、経済的に辛い方は自力で少しずつ掃除をしていくしかありません。
是非、これまでゴミ屋敷を放置していた方は一度改善方法について検討してみてくださいね。
埼玉県をメインに特殊清掃を行なっているリンピアでは、
ゴミ屋敷や孤独死の現場の原状回復、また普通の清掃まで行なっています。
また、場合によってはリフォームなども自社で承っています。
遺品整理や不用品回収まで合わせて行う事ができますので、何かお悩みがあれば、気軽にご相談ください!
もちろん、ご相談や見積もりなどは無料で行なっています!