賃貸物件の遺品整理の注意点とは?費用面や家賃支払いについて
もし故人が賃貸物件に住まれており、そこで亡くなった場合、遺品整理するにあたり注意点はあるのでしょうか?
「相続放棄をした場合の家賃の支払い」や「火災保険を使って費用を賄うことができるのか?」なんて疑問をお持ちの方に向けて、
本ページでは、賃貸における遺品整理の注意しておきたいポイントなどをご紹介しています。
・相続放棄した場合には、家賃の支払い義務はなくなる
・火災保険を使って遺品整理費用を賄うことができる
・孤独死などで特殊清掃が必要となるケースもある
賃貸物件の遺品整理義務があるのは誰?
故人が亡くなった後に行わないといけない遺品整理。
生前に大切にしていたものでああればあるほどに、整理をする親族も辛いもの。
中には、遺品を見るだけで過去の思い出が蘇ってきて作業が進まない方もいらっしゃいます。
そんな遺品整理ですが、
もし、故人が賃貸物件に住まれていた場合には誰が整理をするべきなのでしょうか?
実は、意外と質問されることも多い問題です。
とっても簡単なのですが、
実は落とし穴もあり、遺族だからといって勝手に掃除をすることはできないので、
是非、チェックしていただきたいと思います。
遺品整理の義務を負う順番
- 1,賃貸物件の連帯保証人
- 2,相続人
- 3,不動産物件の所有者
実は、賃貸物件の場合には、
故人の契約時に連帯保証人となっている方がこの部屋の管理義務があるとされています。
そのため、相続人だからといって勝手に家の中を整理することはできません。
もし、遺品整理をするにあたり、
連帯保証人が遺族でない場合には、まずはその旨を伝えた上で、
整理や掃除などをするようにしましょう。
賃貸物件の遺品整理で注意しておきたいポイント
賃貸物件の遺品整理は、通常の場合に比べて注意しておきたいポイントがいくつかあります。
トラブルになる可能性もありますので、しっかりとチェックしておきましょう。
賃貸借契約書の内容を確認する
まず、故人が生前に不動産会社と交わしたであろう賃貸借契約書の内容を確認しましょう。
この書類には、家賃、退去日、解約や違約金についてのルールなどが記載されています。
故人が亡くなった場合には、
退去手続きを行なったり、解約にあたり違約金が発生するのであれば、
これらを支払わないといけません。
また、
特約なども定められている場合もあり、独自のルールなどが設けられている場合もあるので、
しっかりと確認する必要があります。
なるべく早めに退去できるように遺品整理を進める
もし、故人が亡くなってから退去日まであまり時間がない場合や、
まだ手続きをしていない場合でも、なるべく早めに遺品整理を終わらせて退去できるようにしましょう。
「そんなに急ぐ必要ないのでは?」なんて思われる方もしれませんが、
誰も住んでいない部屋を借り続けるのは経済的負担になると思います。
退去はすぐにはできないですが、1ヶ月後、2ヶ月後には退去はできるはずなので、なるべくお金がかからないようにしましょう。
マンションやアパートのルールを把握しておく
集合住宅の場合、マンション・アパートなどそれぞれにルールが設けられていることがあります。
ゴミ出しの日やゴミ出しの時間、駐車場などの制限など。
これらのルールを事前に把握しておくことで、住民とトラブルになり辛くなります。
近隣の住民に配慮する
遺品整理は大変作業になります。
場合によっては、家具や家電の搬出など、大きな荷物を運ぶこともあるでしょう。
ともなると、自ずと音が出てしまうこともあると思います。
1階であれば、そこまで問題にならないかと思いますが、
2階以上に住まれている場合には、作業時間などに配慮する必要があります。
また、
大きな荷物の搬出などをする場合には、管理人などのに事前に相談しておいて、
各住民に知らせてもらっておくのが良いでしょう。
心配な方は、
両隣と上下の住民には挨拶に行っておくとトラブルにはなりづらいです。
相続放棄をした場合の賃貸の遺品整理について
もし、あなたや親族などが相続放棄をすることを決意した場合、
賃貸物件の家賃の支払いや遺品整理はどうすれば良いのでしょうか?
実は注意しておきたいポイントもありますのでこれからご紹介したいと思います。
相続放棄した場合の家賃の支払いについて
もし、故人の相続人が放棄した場合には、
これまでに未払いであった家賃やこれからの家賃の支払いなどについては、
一切の義務を負う必要がなくなりますので、そのまま放置で問題ありません。
場合によっては、
大家や不動産会社から家賃支払いについてお願いされる場合もありますが、
払わないようにしてください。
しかしながら、
注意しておきたいのは、遺族であり相続人だが放棄した場合で、
故人の連帯保証人になっている場合には、家賃などの支払い義務は消えません。
もし、連帯保証人になっている場合には、
故人に代わり、あなたが借主になっている状態になりますので、
家賃の支払いに応じる必要がありますので注意が必要です。
相続放棄した場合の遺品整理について
もし、相続人であるあなたが放棄をすることに決めた場合には、
遺品整理は絶対に行わないようにしてください。
少しでも触れてしまえば、相続したものとみなされてしまう場合もあります。
考え方として、
換金性がないものに関しては、整理したり形見分けしても問題ないとされていますが、
基本的には、何も触らないほうが無難でしょう。
賃貸物件の遺品整理に火災保険が適用される?
遺品整理と言っても業者に依頼すると費用がかかりますよね。
しかしながら、自分たちではできないような量であったり、
遠方に住んでいて時間が取れない場合もあるでしょう。
そのような場合には、
もしかしたら火災保険を利用して費用を賄える可能性があります。
故人が生前に賃貸物件に住まれており、
火災保険に入っていた場合には、遺品整理および修理・修繕費用として保険が下りる可能性がありますので、
一度、保険関係の書類などを探してみるのも良いでしょう。
また、その他の保険として、
少額短期保険や生命保険でも費用が下りることもあるそうです。
費用が高いからという理由で諦める前にまずは確認してみましょう。
賃貸物件で孤独死した場合の遺品整理について
最近では、
高齢者の一人暮らしが増えてきており、最後を誰にも看取られずに、
孤独死してしまうという悲しいニュースが増えてきました。
このように自宅で孤独死してしまうと、
発見されるまでに時間がかかるケースが多く、大抵の場合には特殊清掃が必要となります。
特殊清掃が必要となるケースでは、業者に依頼する必要があるため、遺品整理は二の次となります。
特殊清掃の必要性について
孤独死した現場はとても悲惨であり、人によって気分が悪くなることも多いです。
そんな状態なため、専門業者が介入しないと現状回復することが難しいのです。
しかしながら、中には「費用がかかるから自分でやってしまおう」なんて方がいます。
それは絶対におやめください。
特殊清掃が必要な現場では、
不衛生であり、害虫はもちろんのこと、感染病にかかる可能性もあるため、
作業員も特別な防護服などを着用して作業を行います。
また、
市販で売っているような消毒剤などでは完全に外注や菌などを除去できませんので、
必ず、業者に依頼して現状回復してもらうようにしてください。
費用はかかりますが、
賃貸物件なので、オーナーや近隣住民のことを考えても、
自分ではやらずに、必ず業者に頼るようにしてくださいね。
賃貸物件の遺品整理についてまとめ
本ページでは、
賃貸物件の遺品整理についてまとめていきました。
最後に今回の内容を振り返っていきましょう。
- 賃貸物件における遺品整理は、通常に比べて注意点が多い
- 相続放棄をしないのであれば、まずは退去手続きをおこなう
- 相続放棄をする場合には、遺品整理しない・家賃支払いをしない
- 連帯保証人の場合には、相続放棄しても家賃支払い義務がある
- 孤独死の現場では特殊清掃が必要
いかがだったでしょうか?
本記事をご覧になるまで、賃貸物件の遺品整理について悩まれていた方は、
少しは解決することはできましたでしょうか?
戸建てや分譲マンションなどの遺品整理に比べると、
注意しておきたいポイントが結構ありますので、
相続人としてもやることが多いのが実情です。
退去に関することや家賃に関することなど、
相続人としてもやるべきことが多いですので、
是非、焦らずに一つずつ確認してみてくださいね。
埼玉県をメインに特殊清掃を行なっているリンピアでは、
ゴミ屋敷や孤独死の現場の原状回復から一般的な清掃まで行なっています。
また、遺品整理や不用品回収についても行う事ができますので、
何かお悩みがあれば、気軽にご相談ください!
もちろん、ご相談や見積もりなどは無料で行なっています!
お問い合わせは、お電話・HP・LINEから可能となっています!