特殊清掃現場で遺体が溶けるのは何故!?理由と悪影響について
孤独死などによって特殊清掃が必要になった現場では、溶けたように見える遺体と遭遇することも多いです。
死後、時間が経つにつれて少しずつ遺体が腐敗していき、最終的には骨が見えたような状態になっていきます。
もちろん発見されるまでの日数によってその状態は変わりますが、すぐに見つからないケースも多々あります。
本ページでは、そんな特殊清掃現場で溶けた遺体が何故、そのようなことになってしまうのか？
その理由とそこから発生する悪影響についてご紹介していきます。
いつか遭遇するかもしれない時に備えて、あなたも過酷な現状を是非把握してください。
・特殊清掃現場で発見されるご遺体の多くが溶けたような状態に。
・溶けたように見えるのは、腐敗が原因。
・腐敗した遺体には様々な悪影響が潜んでいる。
特殊清掃現場における溶けた遺体の理由について
特殊清掃現場では、
亡くなってから数日〜数ヶ月で発見された遺体跡の処理が必要とされます。
我々のような清掃業者は実際に遺体を見ることはあまりないですが、
その跡を現状回復させるため、ある程度の過酷な現場を目の当たりにしてきています。
まず最初に、何故遺体が溶けたように見えるのか？
この真相についてご紹介していきます。
遺体が溶けたように見えるのは腐敗が原因
人間の身体は生きているうちは、免疫が働いているため、
体内に細菌が侵入してもこの免疫機能によって正常に守られています。
しかしながら、死後はこの免疫機能が停止します。
それによって、身体内で変化が起きます。
死後は、体内でバクテリアがどんどん分解を進めてしまいます。
これがいわゆる腐敗ですね。
腐敗が始まると、
身体内の液体がまずは外に出ていきます。
これによって、体が溶けたように見えていきます。
もちろん、腐敗が始まる前に死後硬直が始まりますし、
腐敗も一気に進むわけではなく、少しずつ進行していきます。
そのため、発見が遅れれば遅れるほどに状態が酷くなります。
夏場は悲惨な状態に
実は、人間の身体も食物と同じで夏場の方が腐敗が進みやすいです。
したがって、亡くなったのがどの季節かによっても、
腐敗の進行具合が異なることがあります。
特に夏場の孤独死などの場合には、
死後数日であっても、腐敗がかなり進んでしまって、
状態が悲惨になっていることもしばしば。
酷い状態になると、
遺体が溶けたように見えるだけでなく、害虫なども大量に湧いている状態になります。
特殊清掃現場における溶けた遺体の悪影響について
特殊清掃現場において、
溶けた遺体が起こす悪影響は凄まじいものがあります。
今からどういった影響が考えられるのかをご紹介していきます。
1,害虫（ウジ虫、ハエなど）の大量発生
腐敗が始まった遺体には、ハエが寄ってきます。
これは悪臭につられてやってくるわけです。
そんなハエですが、一度に100匹以上もの卵を産みつけていきます。
そして孵化するまでも早くておよそ半日程度。
孵化したウジ虫は、瞬く間に遺体に群がり、体内からどんどん食べ尽くしていきます。
さらには、遺体から滲み出た体液にも群がり、そのまま部屋中を歩き回るため、原状回復がさらに難しくなります。
基本的に腐敗が進んだ遺体には、
こういった害虫が大量に発生していることが多く、特殊清掃の現場は非常に危険が伴います。
2,悪臭の発生
遺体からは液体だけでなく、悪臭も発生します。
もちろんこの液体が染みつくことで、部屋全体に頑固な悪臭が染みつきます。
これは非常に厄介で、悪臭を完全除去するのは並大抵の作業ではできないのです。
液体というのは、
ありとあらゆる隙間に入り込みますので、家全体の至る所に、
悪臭がこびりついてしまいます。
さらに、
発見までにも時間を要することが多いので、
この匂いを完全除去するには何度も専用の薬剤を使用するほかありません。
3,体液が部屋全体に染み込む
腐敗した遺体からは大量の体液が出てきます。
恐らく、これは体験しないとわからないと思いますが、
人間から出たの？と思うほどの量が出てきます。
したがって、
家全体、部屋全体にまで体壁が染み込んでしまって、
リフォーム作業が必要になることが多いです。
酷い場合には、
隣家や階下の部屋にまで体液が染み込んでしまっていることもあり、
非常に危険である場合もあります。
体壁の除去は大掛かりな作業になることも多いので、
集合住宅にお住まいの場合には、近隣住民にも必ず迷惑がかかります。
4,近隣住民への影響
腐敗が進んだ遺体が発見された場合、
確実に隣の家、またはその周辺の住民にも悪影響が出ている可能性があります。
考えられるのは以下のようなことです。
- 害虫の発生
- 悪臭の発生
- 感染病のリスク
上記のようなリスクが潜んでおり、
近隣住民にも何かしらの悪影響が発生している場合があります。
この場合、トラブルに発展することも多々ありますので注意が必要です。
遺体が溶けた特殊清掃現場の原状回復までの流れ
遺体が溶けた特殊清掃現場で、
現場回復するまで、どのような流れで作業が行われるのかをまとめてみました。
プロが行う手順を是非チェックしてみてくださいね。
1,除菌作業
まずは、汚染されている現場を除菌することから始まります。
作業を始めるにあたって、まずは安全面を考慮することが大切です
ハエなどの害虫が外に漏れていかないのように、殺虫剤をまきながら家に入っていきます。
この除菌作業では、
外に害虫や悪臭などが漏れないように、ドアなどを締め切った状態で行いますので、
近隣住民にはなるべく配慮して作業が進みます。
この除菌作業をしっかりと行わないと、
我々自身も危険な目に遭う場合もありますので、きちんと行なっていきます。
2,汚染物の処理
次に、体液や血液などによって汚染された物を搬出していきます。
このような汚染物は、先に除去しないと広げてしまう恐れがあるため、
まずは最初に除去しておく必要があります。
3,遺品整理
次に、故人が残した遺品類を丁寧にかつ迅速に遺品整理していきます。
ここでは貴重品など捨てることができないものなどを中心に整理していきます。
遺品整理についても、プロだからこそ見逃さない作業を行うことができます。
また遺品整理をしながらも、
家財道具などを搬出していきます。
この段階で家の中にあるものがほぼなくなります。
4,特殊清掃
家財道具などの搬出が終了したら、いよいよ特殊清掃となります。
この時、害虫駆除はもちろんのこと、体液などで汚れた箇所を徹底的に除去していきます。
最も難しい作業が「消臭」になります。
実は部屋の隅々まで広がってしまった悪臭を完全に除去するのは非常に難しいのです。
そのため、プロしか使わないような特殊な器具と薬剤を使用します。
実は、それでも一度は消えたと思った悪習でも、
数日ないし1週間程度経ってから再び悪臭が出ることもあります。
実際に我々のもとにもこういったお客様がいらっしゃいます。
したがって、
消臭作業はプロであっても簡単な作業ではなく、
完全に除去できたかどうかはすぐに判断できるものではないのです。
5,リフォーム作業
床下にまで侵入してしまった体壁を完全に除去するには、
もうリフォームをするしか方法がありません。
また、トイレやお風呂なども同様です。
特殊清掃現場では、
こうしたリフォーム作業も一緒に必要となるケースが多々あります。
特殊清掃業者でもリフォームまで一緒に行ってくれる業者と、
リフォームは別の業者に依頼することになるケースがあります。
我々のところでは、一貫して自社で行うことが可能となっています。
したがって、中間手数料などが発生せずに安くリフォームも行うことができます。
6,消臭作業
特殊清掃の最後は、消臭で終わりです。
この時も特殊な薬剤と機器を使用しての消臭作業を行っていきます。
高濃度オゾン発生器などを使用しての消臭を徹底して行っていきます。
特殊清掃現場における溶けた遺体の原因と悪影響についてまとめ
本ページでは、
特殊清掃現場における溶けた遺体の原因と悪影響についてご紹介していきました。
最後に今回のまとめを振り返っていきます。
- 遺体が溶けるのは、「腐敗」が原因。
- 溶けた遺体は、様々な面でデメリットしかない。
- 特殊清掃のプロでも消臭を完璧にこなすのは難しい。
いかがだったでしょうか？
実は、特殊清掃現場について興味がある方は意外と多いようです。
中でも遺体の腐敗について興味がある方がいるようです。
というのも、
ネット上で遺体 腐敗と検索されている方が多いようですので、
実際に気になっている方もいるのでしょう。
しかしながら、
あなたが思っている以上に現場は悲惨であり、
悪臭はもちろん、害虫や様々なリスクなどが蔓延しており、とてもじゃないですが見れたものではありません。
慣れたと思っていた我々でも、
時々、気分が悪くなってしまうことも度々ありますから。
孤独死は現在、少しずつ増加しており、今後も増えていくものと思われます。
あなたの周りでこのような現場に遭遇したら、
まずは我々に一度ご相談ください！
埼玉県をメインに特殊清掃を行なっているリンピアでは、
ゴミ屋敷や孤独死の現場の原状回復、また普通の清掃まで行なっています。
遺品整理や不用品回収まで合わせて行う事ができますので、
何かお悩みがあれば、気軽にご相談ください！
もちろん、ご相談や見積もりなどは無料で行なっています！
