特殊清掃を自分で行うことが危険な理由について解説
孤独死や事故死、自殺などによって住人が亡くなった後に行う「特殊清掃」。
中にはこの作業を自分で行ってしまおうと考えている方もいらっしゃいます。
しかしながら、それは大変危険なのでいますぐにお辞め下さい。
本ページでは、特殊清掃を自分でする危険性について解説しています。
・特殊清掃を自分でするのは大変危険
・遺体の血液や体液は感染症の危険性がある
・特殊清掃業者に依頼してもそこまで高くはない
特殊清掃を自分で行うのが危険な理由
近年では一人暮らしをする高齢者が増えています。
それらによって、最期を誰にも看取られずに亡くなる方が増えています。
これがいわゆる「孤独死」です。
また、
これ以外にも自宅でひっそりと亡くなる事例としては、
「自殺」や「事故死」、「事件」などによる死です。
一人暮らしをしていると、
仮に亡くなったとしても、すぐに発見されることは少なく、
見つかるまでに時間がかかるケースが多いです。
発見される時にはすでに近隣に異臭が漂ってきているなど、
現場の状態も酷いようなケースが多いです。
そして、今回のテーマでも「特殊清掃」がご遺体を発見された後に行う作業になります。
ご遺体は、通常は警察に任せるので、
基本的には、ご遺体を処理した後に行うのがこの「特殊清掃」という事になります。
多くはプロに任せる作業ですが、
中には、費用がかかるからという理由で「自分で行う」方もいらっしゃいます。
もちろんごく稀ですが。
しかしながら、
これはとても危険な事であるため、絶対にやらないで頂きたいのです。
今から、どんな危険性があるのかをご紹介していきたいと思います。
理由1:感染症など健康面での被害
亡くなってから数日が経っているだけでも遺体は腐敗が進んでいます。
恐らく、一度も現場を見たことがない方には想像が難しいかもしれませんが、
季節にもよりますが、死後数日が経つだけでも悲惨な状態となっていることが多いです。
腐敗が進んだ遺体からは、
「血液」・「体液」などが流れてきます。
これらは、ひどい場合には床下まで侵食していることもあります。
これらの遺体から出た血液たちは、
人体にとても悪影響があるものであり、プロであっても除去作業には最善の注意を払います。
遺体の血液や体液には、
我々が想像する以上に多くの菌などが常在しており、
結核など、感染症を引き起こす可能性があります。
したがって、
素人で作業をしてしまうと、最悪の場合には死にいたる感染症になってしまう可能性もあるのです。
仮に、市販品で完全装備をしたとしても、素人では完全な除去は難しいですし、
結局防護するのに数万円を使うのであれば、最初からプロに頼んだ方が安く済みます。
理由2:害虫駆除
特殊清掃では、
部屋内で発生している害虫駆除も合わせて行います。
害虫は、主にハエやウジなどを指します。
これは、ご遺体からでた体液や血液に群がり、
腐敗した身体中に卵を産みつけて、数日でかなりの数に増殖します。
また、もゴキブリなども寄ってくる可能性ありますし、
最悪の場合、ネズミなどの害獣に遺体を食べられてしまう可能性もあります。
このような状態は、大変不衛生であり、
害虫の除去は現状回復をする上で、必須となります。
ちなみに、
このように遺体が原因で群がった害虫の完全な駆除は、
市販品ではまず難しいです。
したがって、
プロが使う専用の機械や薬剤などを使って、
数日かけて、完全除去していきます。
理由3:除菌・消臭作業
特殊清掃において、
部屋から出る腐敗臭を消すことがまず重要な項目となります。
特に近隣住民まで広がるような悪臭が漂っている場合には、並大抵の作業では完全に消臭するのは難しいです。
消臭なら、素人の自分でもできると思われる方もしれませんが、
完全に消えたと思っても数日後に再び、臭ってくるなんて事例が多発しています。
プロに任せたはずなのに、
「1週間後にはまた腐敗臭がする」なんてお問い合わせをいただくこともあります。
これだけ腐敗臭の消臭や除菌が難しいということが分かって頂けると思います。
もちろん、市販品の消臭剤では除去できないので、
こちらもプロに任せるようにしてください。
理由4:リフォームの必要性
特殊清掃を行う上で、場合によって必要な「リフォーム」。
ご遺体から滲み出た血液や体液などが床下までに侵食している場合や、壁などにも影響がある場合、
バスユニットやトイレの交換、クロスの交換などを行わないといけません。
基本的には、
原状回復をしないといけないですから、リフォームが必要な箇所については、
プロに任せないといけないです。
持ち家であり、
状態が酷いままで構わないという方であれば別ですが、
今後も家族が住む場合、賃貸の場合、売却や貸し出しをする場合には必要です。
特殊清掃のプロであれば、
リフォームも一貫して行ってくれる場合も多いので、合わせて任せてしまうのがベストでしょう。
まとめ
- 1,感染症になる可能性
- 2,害虫駆除をきちんと行えない可能性
- 3,消臭・除菌作業が完全にできない可能性
- 4,リフォーム作業は素人ではできない事が多い
特殊清掃は自分で行うよりもプロの方が安い!?
特殊清掃業者に依頼するより、自分で行うのが安くなるって本当なのでしょうか?
実際には業者に依頼した場合には、一般的な費用は5万円〜10万円程度でしょう。
もちろんこれだけで、原状回復が可能な状態です。
状態によってはもっとかかる可能性もありますが、基本的な相場としてはこんなものです。
では、自分で行う場合はどれくらいかかるのでしょうか?
特殊清掃を自分でする場合の費用一覧
項目 | 費用 |
---|---|
防護服 | 30,000円〜50,000円 |
防毒マスク | 30,000円〜100,000円 |
ゴーグル | 1,000円〜 |
消臭剤 | 5,000円〜 |
その他の工具など | 10,000円〜 |
※上記は、特殊清掃でも使える道具を基準に平均的な金額を表示しています。
あくまで一例ですのでご理解ください。
特殊清掃業者の費用一覧
※リンピアの場合の料金形態となっています。
作業項目 | 料金(目安) |
---|---|
消臭剤、除菌剤の散布 | 10,000円〜 |
消臭(オゾン処理) | 30,000円~ |
床上の特殊清掃 | 30,000円〜 |
浴室の清掃 | 50,000円〜 |
畳の撤去 | 3,000円〜(1畳) |
作業人件費 | 20,000円〜(一人当たり) |
リフォーム(解体含む) | お見積もりにてご案内 |
まとめ
- 自分で特殊清掃をする場合、必要な装備だけでも業者の料金ぐらいになってしまう
- 特殊清掃業者の費用相場は50,000円〜100,000円程度
特殊清掃を業者に依頼する良い点と悪い点について
特殊清掃を自分で行わずに業者に依頼する際に得られる良い点と悪い点をまとめてみました。
どんなポイントがあるのかを是非チェックしてみてください。
メリットについて
- 消臭・除菌をしてくれる
- 害虫駆除をしてくれる
- 清掃における時間を短縮できる
- 遺品整理・遺品供養をしてくれる
- 不用品の処分や回収・買取をしてくれる
- 必要であればリフォームもしてくれる
デメリットについて
- 作業に費用がかかる
- 中には悪徳業者や技術がない業者も存在する
特殊清掃業者を選ぶ際のポイントについて
本記事をご覧になって、自分で特殊清掃をするのを止めた方の中に、
どのような選び方をすれば、優良な業者を選べるのか気になっている方もいるのではないでしょうか?
今からそのような方に向けて、優良な業者を選ぶ際のポイントについてご紹介したいと思います。
実績や技術があるかどうか確認する
まず、「特殊清掃」と調べると沢山の業者が出てきますよね。
現代では、多くの方がネット上で業者を調べると思います。
そんな時、どのような点で決めれば良いのかですが、
まずは過去に行ったであろう実績や技術面についてチェックするのが良いでしょう。
あとは、
地域で評価の高い業者にするのも良いと思います。
また、HP上では確認ができない場合にはお問い合わせして見積もりをしてもらうのも良いと思います。
「大手だから安心」とは思わず、
自分でいくつかの業者にアプローチをかけてみて、良さそうなところに決めるようにしてください。
見積書の項目を確認する
悪徳業者の場合、見積書が適当に記載されている事が多いです。
もちろん、見積書だけでは判断できないですが、
「何をやるのか」、「何にどれくらいの金額かかるのか」をしっかりとチェックしておきましょう。
また、
見積もり以外に追加の費用はかからないのかを確認するのも重要です。
後から、追加費用が発生する場合もあるので最初に聞いておきましょう。
必要な工程を行っているのかの確認をするにも、
見積書がとても重要となってくるので、
不安な場合には、相見積もりをすることも大切です。
アフターフォローはあるか否か
特殊清掃だけやって終わりなのか、それとも清掃後も何かあればアフタードローをしてくれるのか、
このような部分もとても重要なので最初にチェックしておきましょう。
「清掃後に異臭が漂ってきた」
「害虫が発生している」
「リフォームが必要な箇所があった」
このような事が作業後にあった時に、
きちんと対応してくれるかどうかで優良かどうかが分かります。
何か起きた時の事を考え、アフターケアをしっかりしてくれる業者を選ぶ事が重要です。
特殊清掃を自分で行うのは危険な理由についてまとめ
本ページでは、
特殊清掃を自分で行う事がどれだけ危険かについて解説させていただきました。
最後に今回のまとめを見ていきましょう。
まとめ
- 特殊清掃を自分で行うのはとても危険
- 遺体から出た血液や体液などから感染症になる危険性がある
- 素人では、完全な消臭や除菌、害虫駆除は難しい
- 必要な道具を集めるだけでも特殊清掃業者に依頼する金額ぐらいになってしまう可能性がある
- 特殊清掃は、技術のある業者に依頼するのがベスト
いかがだったでしょうか?
本記事をご覧になる前に、自分で特殊清掃をしてしまおうかと考えていた方は考えは変わりましたか??
まだそのように考えている場合には、絶対にお止めください。
何があるかわからない現場。
何が起こるかわからない現場。
プロでも1回1回が死と隣り合わせの作業現場です。
知識や専用の装備や道具なしで特殊清掃を行うのは大変危険です。
金額面で悩まれている方は、まずは業者にご相談ください。
埼玉県をメインに特殊清掃を行なっているリンピアでは、
ゴミ屋敷や孤独死の現場の原状回復、また普通の清掃まで行なっています。
遺品整理や不用品回収まで合わせて行う事ができますので、
何かお悩みがあれば、気軽にご相談ください!
もちろん、ご相談や見積もりなどは無料で行なっています!